なんとなくな感覚的ゲーム制作手順〜包丁さん編〜


     

なんとなくな感覚的ゲーム制作手順〜包丁さん編〜



「「奥様は惨殺少女」の次は「包丁さんのうわさ」の製作手順やらないの?」「楽しみにしてます」
とか意見をもらうので、せっかくだから「包丁さんのうわさ」のゲーム制作手順でも書いてみます。
大体は矛盾潰しで作っててるのであまり「奥様は惨殺少女」とかわらないのですが、
「包丁さんのうわさ」はキャラから作ってるので、微妙に違います。
その辺を重視していこうかなぁと。
ちなみに他にキャラから作ったゲームは「zigorekishi」などがあります。
※制作手順なので容赦ないネタバレが含まれます。未プレイ者はご注意ください。
※実は適当に伏線を放り込んだだけとかあります。ゲームのイメージをあまり壊したくない方は読まない事推奨。


1・キャラを作る。

キャラから作った場合。それには色々理由があります。
こんな話を作りたいからではなくこんなキャラを作りたいからなのでそのキャラ自体に思い入れがあるわけですね。
包丁さんはまず【マスコットキャラが欲しい】と思ったのがきっかけです。
その頃自分のサイトにマスコットキャラというのが微妙に流行ったのさ・・・。
アイちゃんでも良かったのですが、こう・・・サイコチックな子が欲しかったのです。
なので簡単に描けるデフォルメ形態(アイちゃんとか包丁さんみたいな描き方)にすることにし、
日記でアイちゃんとはある意味真逆なサイコチックなキャラをぐりぐり描いてみたら・・・

こんなんになりました。
当時の絵日記から発掘してきた絵です。
大体現時点(※2013年)から7年前ぐらいのものかなー。
この絵を描いた時点ででかい包丁をみて「包丁さん」という名前が浮かんだのです。
包丁さんという名前については花子さん、とか〜さんとか何かホラー系とかで〜さんがつくものが多かったから。
当然ホラー重視です。
この絵もアイちゃんはショートカットだったからロングに。
髪に飾りがなかったのでつけてみたかった。
黒いワンピースだったから赤いワンピースに。
包丁好きだから包丁を持たせてみた、その程度です。
そしてそれが素体として置いとかれたわけです。


2・キャラの肉付け

キャラの素体が出来た後はキャラの肉づけです。
設定を考えるのは楽しいので「奥様は惨殺少女」制作中でも考えていきます。
とりあえずやっぱり赤が欲しかったので赤色をベースに。
その時多分アイちゃんが黒かったので黒赤だと被るということで多分白いワンピースにしたんだと思います。
ワンピースだったのは単純にその時デフォルメだとそんな服しか描けなかったからという悲しい事実があります。
それにゴスロリ好きなのでヘッドドレスをつけました。
そして裾にはフリル。マイブームがあって、チェックにはまっているときとか結び髪にはまってるときがあり、
この時はギザギザ?のフリルをつけるのがマイブームだったのでギザギザのフリルに決定。
これで大体の容姿が決定して満足した後はせっかくだから動かしたくなり、シナリオを与えたくなったというわけです。


3・シナリオを作る

そのままマスコットキャラにするのも良かったのですが、何だかシナリオを与えてみたくなったので
包丁さん専用のゲームを作ることにしました。
まずは包丁さんは当然主役でありながら敵役仕様。ホラーだし。
そのための役割や設定も当然考えます。
学校ホラーを作りたかったので、学校ものにし、主人公の前にあらわれる化け物的な役割にしました。
その結果、化け物としての設定を考えることになり、七不思議の一つにしたのですが
七不思議の一つにしては個性でかすぎるだろということで古くから伝わる伝承のものに→カミサマ扱いに。
そしてカミサマということは当然神おろしがあるわけで・・・。
そんなわけでカミサマを呼び出してしまった主人公たちという感じにしました。
これでシナリオの大筋は完成です。
後は「奥様は惨殺少女」と同じくひたすら矛盾潰し。
「包丁さんに現れる頻度多すぎだと早く殺せよってなるよね。そうなるとバッドエンド少なくないかな」→「他のバッドエンドは七不思議に任せよう」
「美春達都合よく情報集めすぎだろぉおおおおお!!」→「数年前に身内が包丁さん呼んでたってことにしよう(これでヒント系全部解決)」
「帰還条件どうやっても美春達が知れん。前の事件の時の被害者連中知ってたら生き残ってるだろ」→「じゃあ一人だけ生き残らせよう(優秋)」
「おいおい微妙に過去が気になる作りだよ」→「もう優秋達の事件も同梱しちゃえ」
「前と包丁さん一緒だったら一瞬で帰しちゃうでしょぉおおおおお!」→「前とは違う包丁さんってことで」
「包丁さん二人いるの?」→「どうせならいっぱいいることにしようぜ、生贄万歳」
そんな感じで潰していった結果、葵と優秋は生まれました。
葵は最初いなかったわけですね。
葵のキャラデザは椿と対にしたかったので青色、髪型がくくってることが一目でわかる髪型(ツインテ)、和ゴス、困り顔となりました。
葵がいきなり服装凝ってるのは洋ゴスの対の和ゴスにしたからなのです。
ついでに包丁さんがたくさんいる辺りで包丁さん関連の背後も浮かんだりします。


4・ゲーム作り
この辺は「奥様は惨殺少女」とあまり変わらないので大幅に省き。
ただ、「包丁さんのうわさ」は「奥様は惨殺少女」と違って移動式ゲームなので移動した先のことも考えないといけません。
結果

こんな感じに一つ一つの教室に対しての反応をノートに書いていくことになります。
(字が汚いのは仕様です。走り書きのはずです)
結構膨大なページ数になりました・・・。
しかも必須アイテムの決定もシナリオを書いている間にしなければなりません。
バッドエンドはノリですが、
某情報を優秋に伝えていない場合優秋がばーんしちゃうのも、シナリオ上どうしても過去話で外に逃げても無駄ってことを知ることができないので
バッドエンドとして本編に入れてしまったわけです。
やっぱり調べたら何か見つけたいということでアイテム数も膨大に。
アイテム数が膨大になってしまったら一覧表が造りたくなってしまう。
一覧表があるならやっぱりコンプ特典が欲しい。
「奥様は惨殺少女」の時バッドコンプ特典がないのが寂しいと言われたのでバッドコンプ特典もつけたい・・・
こうしてフラグ管理が大変になっていくわけです。
ノートにこうやってフラグ管理してましたが

今でも見ると混乱してきます。
意外と管理大変。
まぁそんな感じでシナリオとアイテムとかを決定していきます。


5・画像音楽等を入れていく

「包丁さんのうわさ」は「奥様は惨殺少女」と違って私が描くCGは数枚だけです。
しかし血描写等は個人で作らなければならないので頭捻って作りまくります。
後夕方〜のゲームなのでお借りしたデータは片っ端から夜に加工していきます。
日光が入ってる場合は消したりします。結構根性作業です。
音楽は好みのところがあるのでそこ一筋に。
画像は学校関連を片っ端から。
夜の画像にするには【乗算して薄い群青色or灰色を塗る】【彩度を下げたりして暗くする】などで加工します。
一枚一枚手動でしていきますが、他の画像と合わせるのも大事なことです。
アイテム類も元がなんだったか特定されないようぼかしたりして加工します。
どうしてもないものは自宅で撮影します(ビデオテープや身代わり人形など)
写真画像データがたくさん出来たら、コンプページ用にCGリストの様な加工をしていきます。
その頃になるとゲーム内音楽に大体気が狂ってきます。


6・スクリプトを組む。
「奥様は惨殺少女」とあまり変わらぬ故省く。
フラグ管理(何を持ってるか持ってないか)は「奥様は惨殺少女」より大変でしたが。


7・デバッグをする。
バグが起こらないか確認します。
「包丁さんのうわさ」の場合は防御アイテムを持っている場合自動防御しますが、
複数持っている場合使う順番が決まっています。
そのことに気づいたスクリプト組み時は頭を抱えました
なのできちんと使用されるか、またコンプアイテムがアイテムを拾う度に追加されるかも確認しなければなりません。
原因不明のバグが起きた場合は力付くで直します。
その他エンド条件で出る小話などは一々セーブデータ消してやりなおしてます。
「奥様は惨殺少女」もエンド分岐があるのでデータ全消しはやりましたが、
「包丁さんのうわさ」は色んなパターンがあったので消すのを何回か繰り返さなければならないわけです。
もうこの頃になると怖さ0です。
死亡エンド回収に「包丁さん早く来い!!」と叫んだりしてます。
今思うと何であんなに包丁さんが来るのを遅くしたか謎です。
記憶には難易度下げのため、とありますが、今でも良くわかりません。



8・必要情報を作る。
全部完成したらデータの作成です。
「包丁さんのうわさ」の場合、わくわくしすぎて色んな情報を紹介サイトに盛り込んでます。
移動とかコンプページとかの解説は完成したかしてないかのときの興奮時に主に作ると楽です。


という感じで全ての過程が終了するわけです。
微妙に作り方が違うやりかたですが、どっちにしろシナリオ→矛盾潰し→CG→スクリプト音楽→デバッグ
の順は基本かわりません。
シナリオ書かないと他の作業出来ない人間。







2013/11/08